洗い出し1の続きです。次の工程は下地にセメントペーストを塗ります。
セメントペーストとは、セメントと水だけで練った材料で砂とか砂利は入れません。この工程を行う理由は、下地のモルタルと洗い出しの材料を密着させるためということです。
これをやらないと、何年かしたときに浮いて剥がれてきちゃったりします。(できればその前に水で散水したり、酢酸ビニル系の吸収調整剤を塗布しておくとなおよいです。)
つぎに材料の練りです。
今回は面積が大きいので、モルタルミキサーを使用しましたが、小面積であれば、手で撹拌するハンドミキサーでもよいです。何回も練ることになりますが、手早く練って前の材料と塗りつぎにならないようにすることも大事です。
それから材料の配合ですが、既製品ではないので今回は職人の感(かん)にまかせました。セメントが少ないと塗りつけが大変になりますし、逆にセメントが多いと砂利がまばらになって見た目が悪くなります。ですので職人は長年の経験によって分かるそうですのですごいと思います。ちなみに、このときはセメント25キロ入り1袋に対し砂利が70リットルぐらいでした。。。
そういえば、材料のできあがりの固さも非常に大事です。堅すぎても作業しにくいし、柔らかすぎても乾燥収縮の割合が大きくなりますのでひび割れの原因になります。この量も職人の感(かん)にまかせました。。。
ここまでの作業で、職人は見習いを教えるときに言葉では分からないので、見て経験させて覚えさせるということはよく分かりました。こんなことをいちいちしゃべって教えても大変だし、こんな風に文章するだけでも、この経験値による感(かん)の部分については上手に表現できません。若手の左官職人が激減しているのは、こういったこともあるのかもしれませんね。。。
つづく